自己嫌悪におちいったとき

手放せない本。
「生きる勇気と癒す力」。


なんだか疲れた・・・と思うとき、読みたい箇所だけ読むと、ふしぎと心が楽になる。
今までは、この本に書いてある、虐待者は、加害者のことだけだと思っていたけれど、
二次加害者、三次加害者も入るのだなあとつくづく思った。


とはいえ、気持ちを立て直すのは、なかなかに難しい。



最近は、このあたりを読んで、しみじみと、そのとおりだなあと感じていた。


 自尊心は瞬間、瞬間に感じるものです。自己評価は、癒しの過程で上がったり下がったりします。記憶を取り戻したばかりで、自分に起きたことを真実として受け入れようと闘っているときや、虐待者について考えているときは、自己嫌悪が何より強まった、と感じるかもしれません。虐待の記憶とともに押し込められてきた羞恥心、無力感、嫌悪感などが、記憶が甦るにつれて浮上してくるのです。


 しかし、癒しに伴うのは痛みだけではありません。自分を愛することも学びます。犠牲者ではなく、生き抜いてきた自分を誇らしく感じるようになるにつれて、希望や誇りや満足感の煌めきを感じるようになるでしょう。これらは癒しの自然な副産物なのです。


(略)


 虐待によって、自分は無力で孤独な存在であり、守られ愛される価値のない人間だ、というメッセージを受けとります。無視されたり、放置されることで、基本的価値が否定され、自分は世の中に何の影響も与えられない、どうでもいい人間なのだと学んでしまうのです。


 自尊心が何度も否定されると、自分はどこかおかしいと思うようになります。子ども時代に受けた否定的メッセージのせいで、自分はセックスしか取柄がない、愛されない人間だ、自分には生きる価値がない、とさえ思えてきます。エレンは言います。「性的侵害を受けると自己破壊性が植えつけられ、そのやり方を身につけてしまうと、虐待者が近くにいなくても、ひとりでに自分をおとしめてしまいます。その間、加害者はゴルフを楽しんでいるかもしれないのに」 こうした自己破壊性は、あなたを支える肯定的な価値観と闘っています。



                       「生きる勇気と癒す力」 p190〜191より引用


たくさん味方をつくって、わかってくれる人をふやしていく。
これが、多分、今の私がしたいこと。今の私に必要なこと。



同情はいらない。
ただ、理解してほしい。
理解できなくても、理解しようとしてほしい。
それが、何より、嬉しい。


生きる勇気と癒す力―性暴力の時代を生きる女性のためのガイドブック生きる勇気と癒す力―性暴力の時代を生きる女性のためのガイドブック
(2007/02)
エレン バスローラ デイビス

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